ファイルNo.1 「キシリトール」って?
キシリトールは白樺や樫を原料に作られる天然素材の甘味料のひとつで、私たちの身近なところでは、ほうれん草やカリフラワーなどの野菜、イチゴやラズベリーやプラムなどの果物にも含まれています。
安全性はWHO(世界保健機構)でも認められており、日本の厚生省(現厚生労働省)でも、1997年4月にキシリトールを安全な食品添加物として認可しました。主にガムやタブレットなどに使われています。甘味度は砂糖とほぼ同じですが、カロリーは砂糖の3/4程度で、溶けるときに熱を吸収し、口の中で爽やかな清涼感が得られるのが特徴です。
キシリトールの虫歯の予防効果について考えてみると、砂糖と違って虫歯の原因の酸をつくりません。また、ミュータンス菌(虫歯菌)がキシリトールを取り込むと、ミュータンス菌のエネルギーが消耗して働きが弱くなります。さらにキシリトールを取り続けるとミュータンス菌の繁殖は弱まって餓死してしまいます。その他にも、キシリトールガムを良く噛むことで唾液の分泌量が多くなり口の中が唾液で中和され、溶けてしまったエナメル質表層を修復してくれます。
現在、ガム・グミ・タブレットなどさまざまな製品が販売されていますが、虫歯予防に有効とされているものは糖分の中に占める割合が50%以上のものです。購入する際には含有量に注意することも必要です。
虫歯予防には小さいときからの習慣づけが大切です。正しい食習慣・適切な歯みがき・フッ素の使用を心がけることでキシリトールの効果も生かされるのではないでしょうか。